糸のリフトの効果と後遺症

患者様の【糸リフト経験談】

頬のタルミ/ほうれい線/お顔のしわが気になるという患者様がカウンセリングにいらっしゃいました。
他院で糸のリフトアップ(糸リフト)の手術を受けたそうですが「糸リフトの効果がなく、皮膚が凸凹してしまった。勧められるがままに信用してしまった自分がいけないのか」と、治療とクリニックへの不信感を強く持っていらっしゃるご様子でした。

糸リフトの売られ方を知る

多くの美容外科クリニックでは糸のリフトアップを大々的に宣伝しています。
糸の入れ方、糸の種類、素材、形、長さや太さなど、種類があり過ぎて何が良いか分からず、迷われる患者様も多いようです。

糸リフトの治療の売りとなる柱は【切らない・ダウンタイムが少ない・手軽】です。
効果はというと、「ある程度の本数を入れれば、効果があり長続きします。」と勧められるでしょう。
患者様にとって一番良い治療は、手軽でダウンタイムが少なく、高い効果が持続する治療です。そして、値段も手頃であればなお良いと思います。 そのような夢のような治療があれば、誰だって受けてみたいと思うでしょう。
お話した患者様も、夢のような説明を聞いて手術を受けようと決心されたそうです。最終的に、値段はかなり高価だったそうですが、それに見合う効果を期待したそうでした。
しかし、術後の結果は満足いくものではなく、頬につっぱり感という後遺症が残り、たるみは改善されず、ほうれい線も全く変わらなかったそうです。
そればかりか、私がお顔を拝見したところ、皮膚がひきつれて一部が盛り上っており、患者様は「凸凹になってしまった」と治療を後悔されていました。

糸リフトのメリット・デメリット

メリット


手軽でダウンタイムが少ない

デメリット


効果が短い・皮膚のひきつれが起きる・肌がボコボコになる


美容外科業界では、糸のリフトアップ治療で問題が多く報告され、複数の患者様が大手美容外科クリニックを相手に集団訴訟を起こした事件もあります。
患者様を不満にさせる背景には、施術の説明不足と、過度なアップセル(値段の釣り上げ行為)があると考えます。
これらを防ぐためには、治療効果のメリット・デメリットを医師が正しく説明し、患者様が十分納得した上で【ご本人の意思で】選択されることが最も重要です。


今回カウンセリングにご来院いただいた患者様には、糸のリフトアップ手術のデメリットについてもお伝えしてご理解頂きました。
フェイスラインのタルミはフェイスリフト手術が最も効果的、
フェイスリフト

ほうれい線にはヒアルロン酸注入が最も効果的なこともお伝えしました。

ほうれい線ヒアルロン酸

「本当は手術もやりたいけど、お休みが取れないのでフェイスリフトは今回は断念します」と残念そうでしたが、これまで悩んでいたほうれい線がヒアルロン酸注入という手軽な方法で改善され、とても喜んでお帰り頂くことができました。
お顔のどの部分が気になって、それに対してどのような治療が出来るか提案をするのは医師ですが、選択出来るのは患者様だけです。

正しい美容医療情報を発信する

まとめサイトやSNSなどで沢山の情報が得られても、患者様ご自身で治療の事を知り尽くし判断する事は難しい事です。
また、それらから得た情報が間違っている事も多々あります。そのため、多くの患者様はクリニックで説明を受け、クリニックや医師を信用した上で施術を決断される事でしょう。
それ故、私達医師の言葉一つ一つの責任は重く、仕事の取り組み方や患者様と向き合う姿勢は美容外科を受診される患者様にとって非常に重要なものとなります。
今回のような患者様に出会うたび、社会的に認められるクリニック、患者様に信頼して頂ける美容外科医であり続けるために、誠意をもって仕事をしなければならないと一層身が引き締まる思いです。
水の森美容クリニックでは、患者様に効果の少ない施術や不要な施術をおすすめする事はありません。他院との比較にご来院される方も多くいらっしゃいます。カウンセリングは無料ですので、お悩みがあればいつでもご来院下さい。


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