生きる目標
私の生きる目標を考えてみた
最近私にも子供が生まれました。幼い我が子を前にある時ふと考えたことがあって、自分が生きる目標とか意味ってなんだろうって思ったのです。
まるで思春期の若者が考えそうなことで、なんでこの歳になってと、ちょっと恥ずかしい話ですが・・・。人間は人生で何に充実感や満足感を得られるのか、当然人それぞれ違うと思います。 なので、もちろん人によって人生の目的は異なるでしょう。
しかし、人間も生物のひとつと考えれば、あらゆる生物が共通している生きる目的があります。それは種を存続させる、つまり子孫繁栄です。 これが大きな生きる意味のひとつなのではないか、そしてひょっとして人間も例外ではないのではないか、という考えを持ちました。
現代社会に適応できる力を受け継いでもらいたい
動物は環境に適応した者、強い者が多くの子孫を残すことができます。ただ、動物のように沢山子孫を残すことが、同じく人間にとっての子孫繁栄というわけではない気がします。
これは偏見になってしまうかもしれないですが、極端な例をあげると貧乏子沢山が人間の勝ち組か⁉ と言われれば、人間の世界では当然疑問です。
人間のように高度な文明をもち、さらには現代の日本のように発展した社会では、社会的弱者と言われる人でもなんとか生きていくことができるし、子供を産み育てることを社会が補助してくれます。 野生の動物のように多くの子が食物連鎖や病気、災害で命を落としてしまう世界とは違い、今の人間社会では子孫を残すために可能な限り沢山の子供を作るという必要はありません。
私の考える人間における子孫繁栄は、多様性があり複雑に入り組んだ現代社会の中で、親が死んだ後でもこの社会に適応しその中でまっとうに生活を成り立たせる力を、我が子に身につけさせることができるかどうかだと思います。
そしてさらにその子供が孫へと世代を超えて受け継ぐことができるかが、人における子孫繁栄ではないかと考えました。
若い人でも今できることがある
子孫繁栄が人生の目的。それを実感するエピソードとしては、自分の親の話です。私は男ばかりの四人兄弟です。今では我々子供たち四人が大人になり、社会の中で自立してしっかりやっている。またそれぞれが自分の家庭を築き、家族を支えて頑張っている。
両親は正月などで家族全員が集まったときに、その大勢で賑やかにしている光景を見るのが好きだと言います。なぜなら満足感、充実感、人生の中で何か大きな目的をやり遂げた達成感を実感できるからだそうです。
子孫繁栄の喜び・・・若い時には分かりようがないし、両親のようにその年齢になってそれを達成して初めて感じる物なのだと悟りました。
きっと、若い人にこんなこと話しても、子供がまだいない時には実感もないし、どうしようもないじゃん?となってしまうでしょう。
しかし、将来子供を導き社会の中で生きる力を身につけさせるために、若い人でも今できることがあると私は思っています。
それは20代30代の今、必死に頑張ってこの社会を生きていくことです。
いかに多くを経験して学んで成長できるか、がとても大事です。
子供は親を見ています。良いことも悪いことも親から学んで成長します。社会で必要な常識、マナー、人との関わり方、頑張り方・・・親から子供に伝わるものは枚挙にいとまがありません。
人を育てることが生きる目的
親が非常識なら子供も非常識になるし、礼儀を知らなければ子供もそうなってしまうものです。親がこれまで困難から逃げてばかりの人生だとしたら、子供が嫌だ頑張りたくないと言えば、嫌ならやめてもいいんだよ、と甘やかすことしかできないでしょう。
だって、頑張って乗り越えた先に何が得られるか、視野を広げるとどんな可能性があるか、など子供に教えようがないではありませんか。
ある昔の政治家の言葉で、人生において何を成さなければならないか、何を残したかでその人の価値を示したものがあります。
「金を残して死ぬ者は下だ。仕事を残して死ぬ者は中だ。人を残して死ぬ者は上だ。」
つまり、次世代を担う人を育てて残し、後世に受け継いで行くことが、最終的な人の生きる目的だということです。
今、社会に出て若い人達はみんな必死で頑張っていると思いますが、なぜ辛いことがあってもやらなければならないのか?何のために頑張るのか?と、悩むこともあるでしょう。
もちろん今自分が生きるためでもありますが、一方で子供やその孫に多くのものを伝えて残し、社会の中で生きる力を身につけさせるため、という捉え方もできます。
会社も同じで、会社の繁栄にはやはり人を育てること、だと思います。
いくら素晴らしい商品、サービス、システムがあっても人が悪ければ最後には潰れてしまうのではないでしょうか。
生きる目的、働く目的を考えた時に、自分自身のためでもあるが、自分が成長することが、自分に関わる人、自分の後に続く人、そして愛する我が子を育てることに繋がると思ってみるのも、人生の良いモチベーションに繋がるのかなと思います。